近年、勢力を広げつつあるキジハタを代表に北はアイナメやソイ、南はハタやクエといった、北海道から沖縄まで年間通して多種多様なロックフィッシュを狙うことができます。
コロナ禍を機にロックフィッシュゲームも注目を集め、釣り場でもちらほらとワームでストラクチャーを狙っている釣り人をみかけるようになってきました。
ロックフィッシュ専用タックルと言えばやっぱりシマノ。
そんなシマノが2024年5月、エントリーモデルである24ハードロッカーBBを発売開始しました。
シマノのロックフィッシュ専用ロッドは初心者用のBBから中級者向けのSS、上級者向けのXR、エクスチューンと4モデルがありますが、この記事ではその中の最上級ロッドであるハードロッカーエクスチューンをインプレします。
ハードロッカーエクスチューンのラインアップ
長さ(m) | 継数(本) | 自重(g) | 仕舞寸法(㎝) | ルアー(g) | PE(号) | 価格 | |
B68H-S/BORT | 2.03 | 2 | 100 | 104.7 | 10-40 | MAX2 | ¥50400 |
B76H+ | 2.29 | 2 | 119 | 117.7 | 12-56 | MAX4 | ¥50900 |
B810XXH+ | 2.69 | 2 | 154 | 137.7 | 16-70 | MAX5 | ¥53600 |
S76L/M-S | 2.29 | 2 | 106 | 117.7 | 4-24 | MAX1.2 | ¥51500 |
S78MH | 2.34 | 2 | 110 | 120.2 | 8-32 | MAX1.5 | ¥51500 |
S83MH | 2.51 | 2 | 111 | 128.7 | 8-32 | MAX1.5 | ¥52000 |
S96MH+-3 | 2.90 | 3 | 148 | 101.5 | 8-40 | MAX2 | ¥54200 |
ハードロッカーエクスチューンはベイトモデルが3種類、スピニングモデルが4種類の、全7種類のラインアップとなっています。
B810XXH+のようにクエを狙えるパワーモデルからS76L/M-Sのようなライトロック用まで幅広いラインアップとなっていて、エクスチューンだけで国内のロックフィッシュゲームを網羅できそうです。
ハードロッカーエクスチューン S78MH インプレ
購入したのはスピニングモデルであるS78MH。
ヒラスズキ用に持っているロッドが10ftある長尺で、本格的な磯場でロックフィッシュをする場合はそちらで代用が効くため、堤防や漁港、テトラ上でも振り回しやすいショートレングスを選びました。
まず手にとって感じたのはその軽さ。最新機種である24ハードロッカーBBのS76MLと比べると、こちらのほうが5㎝長尺ですが10g以上も軽量となっています。
ブランクスはおなじみのハイパワーXと東レのナノアロイ®テクノロジーが合体したスパイラルXコア。クロス状にカーボンテープが巻かれているのが解りますね。
一般的な構造と比較してねじり強度1.4倍、つぶれ強度2.5倍ということで、強さは間違いありません。使えばわかりますが、太さの割にはバットパワーがあります。
ロックフィッシュゲームは根に潜られないためにバットパワーが重要なので、ブランクスの強度は必要不可欠。
細かすぎて拡大してもボヤけてしまいましたが、ナノピッチ製法も相まってブランクスはかなりの高強度が実感できます。
実際に、このロッド+ツインパワー3000XGにPE1号を巻いたタックルで、40㎝のキジハタまでは潜られずにパワーファイトを制することができました。
それ以上のサイズはまだ釣っていないのでなんとも言えませんが、45㎝くらいまでは手こずることなくあげることができるのではないでしょうか。
ガイドはシマノオリジナルのXガイドが搭載されています。チタンフレームにトルザイトリングという最上級仕様だけあって、ガイド由来のノイズは微塵もありません。
これがステンレス+アルコナイトだとノイズが発生し感度を下げてしまうので、地形を読み取ることが大事なロックフィッシュゲームにおいて、このセッティングは大きなメリットだと思います。
そして一番のお気に入りがこれ。ハイエンドであるエクスチューンにしか搭載されていないカーボンモノコックグリップ。
ブランクスを通して手元にダイレクトに情報が伝達されるので、海底がどのような地形をしているのか手に取るように解ります。これがEVAやコルクだとボヤけてしまうことでしょう。
仮にガイドがステンレス+SiCだったとしても、グリップがカーボンであれば読み取れる情報は大幅に増えます。ロックフィッシュゲームにおいて、この恩恵はかなり大きいです。
リールシートはこのような感じ。スピニングモデルはアップロック方式になっていて、グリップ上部は握りやすいようにEVA素材が使われています。刻まれたXTUNEの文字が地味にカッコイイです。
ちなみにグリップエンド。ここだけラバー素材になっていて、直置きしても割れたりしないので安心です。しっかりしたメーカーはこのようなところまでこだわって作っているように感じられますね。
まとめ
2024年5月に発売されたシマノのハードロッカーBB。その最上位モデルに君臨するハードロッカーエクスチューンをインプレしました。
BBでは決して体感することのできない情報伝達力。廉価版も良いですが、より上達したければ上位機種を視野に入れてみるのも良いかもしれません。
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