ソルトルアーを始めると、バスフィッシングと違って魚種によってタックルを使い分けなければならないので、ロッドは何本あっても足りません。
アジングロッドやシーバスロッドは所持しているのですが、4~50㎝のサゴシや30㎝前後のネリゴ、カツオなど小型青物用、すなわちSLSJ(スーパーライトショアジギング)用のロッドが欲しく、なおかつシマノやダイワといった2大巨頭メーカー以外のロッドを使ってみたい、予算2万円前後で…
という、限定的な条件のもと探していたら、ジャッカルがピッタリのものを販売していたので購入してみました。
それが「BRS(BayRiverSurf)」。
名前の通り、場所に捉われずどのような場面でも使えるオールラウンダーがコンセプトのようで、ジャッカル公式サイトの「ターゲットは無限大」というBRSのキャッチフレーズにも惹かれました。
ちなみにわたしが購入したのはS-93M-SLというモデル。
2年間使用して感じたことや使い心地、物足りない部分を忖度なしでインプレ!
JACKALL BRS ラインアップ
品番 |
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S88ML+SL | ||||||
S93M-SL |
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S86ML-SC | ||||||
S96M-SC |
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S106M+SURF | ||||||
S100H-SJ |
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S100MLMH BURI CUSTOM | ||||||
S90L-LSJ |
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S96ML-LSJ | ||||||
S96M-SJ |
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S100MH-SJ | ||||||
S64UL-LG |
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S68UL+LG | ||||||
S74L-LG |
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BRSのラインアップは上記表の通り14種類となっています。
ガチガチのショアジギングからアジング用のライトなものまでズラリと並んでいます。値段はモデルによって最大1万円差になっているので、購入の際は気を付けましょう。
BRS 93M-SLをインプレ
シャープなブランクス
まず手に取って感じたことは、長さのわりには軽量であるということ。
9.3フィート、すなわち2.83mとそこそこ長尺なんですが、片手で持って楽に振り抜けるほどにスパっとロッドをシャクることができます。
これはジャッカルのマイクロピッチ製法、圧をかけて巻き上げたカーボンシートによってブランクスの強度が保たれているため、軽く、よりシャープなブランクスに仕上がっているのだと思います。
ダイワやシマノであれば、最外層をカーボンシートでクロス状にラッピングしてさらに強度を上げるんですが、このBRSはそういったテクノロジーが使われていないため、ご覧の通りブランクスは長手方向に対して垂直な線模様をしています。
ちなみにこちらはシマノのブランクス。
X状の模様をしていて、斜め45°にクロスしてカーボンが巻かれていることがわかります。ねじれやつぶれに強くなり、強度は格段に上がりますが、そのぶんロッドは硬くなってしまいます。
特にシマノのロッドは他メーカーに比べ、表記より硬い印象ですね。
少し話が逸れてしまいましたが、マイクロピッチ製法のみのブランクスなので、強度に関してはあまり過信せず使用したほうが良いかと思います。
ガイドセッティング
BRSのガイドセッティングですが、国内最大のガイドメーカーであるFUJI製が採用されているようです。
一番ラインの摩擦を受けるトップガイドに関してはステンレスフレーム+SiCリング、その他のガイドはステンレスフレーム+アルコナイトリングとなっています。
このガイドセッティングに関しては他メーカーと比べるとやや見劣りする部分かなという印象。
というのも、この価格帯では全ガイドステンレスフレーム+SiCリングが搭載されていてもおかしくはありません。メジャークラフトに至っては同価格帯でステンレスフレームより豪華なカーボンフレームが搭載されているので、このBRSのガイドセッティングは及第点といったところです。
最低限トップガイドはSiCリングが採用されている点は評価しておきましょう。
リールシート
以下がリールシートの写真です。
めちゃくちゃカッコイイ…
好みはあるでしょうが、デザインは個人的にパーフェクト。アップロック式になっていて、指で回す部分はご覧の通り金属(ステンレス?)素材が使われています。
リールフットをはめ込む部分もJACKALLの文字が刻まれており、カタチもスタイリッシュ。ところどころEVA素材も採用されており、握りやすさもGOODです。
ちなみにグリップエンドもEVA素材になっており、竿を立て掛けても底を傷付けることはありません。
キャストフィーリング
5~20gまでのジグ、ワーム、タイラバ、プラグなどを主に使用してきましたが、やはりジグをキャストする際のフィーリングが一番気持ちよく飛んでいきます。15g前後が特に投げやすく感じました。
ただ、ガイドリングのアルコナイト感はひしひしと伝わってくるものがあり、普段使用しているネッサエクスチューンやエクスセンスジェノスのチタンフレーム+SiCリングに比べればキャストフィーリングは雲泥の差。やはりノイズを感じてしまいます。だからと言って飛距離が大幅に落ちているというわけでもなく、さほど気にならない程度ではあります。
操作性・パワー
ティップからバットまでシャープな造りになっているため、正直パワーはあまり強いという印象はありません。しかし、ロッドが柔らかくしなるので粘り強く攻めることには適しています。
魚を掛けてからはゴリゴリなパワーファイトはせず、ドラグを少し緩めにして走らせ、じゅうぶんに引きを味わいながら獲る方法をオススメします。
ロッドの継ぎ目はこのような感じ。カーボンテープでしっかり補強されているので、すっぽ抜けさえ気をつければキャストミスでここから折れるような心配はなさそうです。こういうちょっとしたところに品名が書かれているのはGOODですよね。ロッド全体にちょっとしたデザインがいくつも施されており、手持ちのロッドの中では間違いなくBRSが一番カッコイイです。
操作性・感度に関しては申し分ありません。ジグヘッドなどを使えば底質が岩なのか砂利なのか、はたまた海藻なのか手に取るようにわかるほどの感度を持っており、細かなワーミングアクションでキジハタを誘い出すこともできたので、このあたりに関しては高評価です。
BRSインプレ まとめ
2年間、といってもメインロッドではなくSLJやライトロック用に使用していたのでバリバリ使いこなしたわけではないですが、このロッドでそこそこ釣果は上げたのでインプレ記事を書かせていただきました。
個人的な評価としては、確実に魚を獲るというよりもゲーム性を楽しみながら使うロッドという印象です。使っていて楽しいロッドであることは間違いありません。ただ、ややクセがあるので、初心者は避けた方が良いかもしれません。
また、コスパについても他メーカーに比べれば劣ります。この価格帯でこの性能では少し引け目を感じてしまいます。シマノやダイワ、メジャークラフトなどは2万円出せば高性能なロッドが手に入るので、そちらを選んだほうが無難でしょう。
しかし、スタイリッシュさでいえばBRSに敵うロッドは存在しません。
カッコイイ、ただただカッコイイ。それだけでも所有欲が満たされます。使っているオレもカッコイイ、そう勘違いさせてくれるロッドです。
以上、忖度なしのインプレ!
購入しようか検討している方の参考になれば幸いです。
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