2024年7月に発売が予定されているシマノのリール、24ストラディックSW。
まだ記憶に新しい汎用リール23ストラディックの評価が高いだけに、期待しているユーザーも少なくないことと思います。
しかし、忘れてはならないのがツインパワーやステラといった上位機種たち。いくら24ストラディックSWが最新機種と言えど、性能差はやはりそれら兄貴分たちに軍配が上がります。
ということで約2年間使ってきた21ツインパワーSWを今更インプレ!
シマノのSW機を購入、または乗り換えを検討している方は参考にしてください。
21ツインパワーSW ラインアップ
品番 |
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4000XG | ||||||
5000HG |
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5000XG | ||||||
6000PG |
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6000HG | ||||||
6000XG |
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8000PG | ||||||
8000HG |
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10000PG | ||||||
10000HG |
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14000PG | ||||||
14000HG |
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注目ポイント
21ツインパワーSWは4000~14000番まで全12種類。ライトショアジギングから30㎏を超える巨大ヒラマサまで視野に入れた幅広いラインアップとなっています。
中でも注目したいのはドラグ力。最新機種である24ストラディックSWとは天と地ほどパワーに差があり、8000番に至っては24ストラディックSWの最大ドラグ力は16㎏であるのに対し、21ツインパワーSWは25㎏とおよそ1.5倍となっています。
ツインパワーの売りは「質実剛健」。24ストラディックSWでは少し不安が残るような相手でも、21ツインパワーSWなら軽々しく釣り上げることができるでしょう。
搭載テクノロジー比較表
24ストラディックSW、21ツインパワーSW、19ステラSWの搭載テクノロジー比較表です。
HAGANE | |||
HAGANEギア |
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HAGANEボディ | |||
Xシップ |
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インフィニティドライブ | |||
ヒートシンクドラグ |
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サイレントドライブ | |||
Xシールド |
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Xプロテクト | |||
Xタフドラグ |
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AR-Cスプール | |||
リジッドサポートドラグ |
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S A-RB | |||
ワンピースベール |
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海水OK | |||
マイクロモジュールギアⅡ |
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インフィニティクロス | |||
アンチツイストフィン |
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Gフリーボディ | |||
ロングストロークスプール |
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バリアコートスプールリング | |||
※₁ 10000以上の番手のみ ※₂ 4000HG、4000XGのみ ※₃ 4000HG、4000XGを除く ※₄ 4000XG以外
パっと見ると24ストラディックSWは最新機種なだけあり、インフィニティクロスやアンチツイストフィンなど新しいテクノロジーが多く使われている印象ですが、実際は4000番のみ採用されているものがほとんどであり、大型番手に限ってみれば、当然ですがその豪華さはツインパワーやステラのほうが上になります。
21ツインパワーSWと24ストラディックSWが大きく異なるのは以下の点になります。
ヒートシンクドラグ
Xタフドラグの完全上位互換で、ドラグ内部で発生した熱を外に逃がし、熱によるドラグ力低下をガード。
青物の急で長い走りに対応でき、安心して長時間ファイトすることができます。
リジッドサポートドラグ
メインシャフトとスプールを2つのベアリングで支持することで、大型魚との対峙中にスプールのフラツキが抑えられ、より安定したファイトをすることができます。
バリアコートスプールリング
ライン放出の要の部分、スプールリングに傷が付けば飛距離が落ちますし、ラインを傷付けながら放出されることになるので重要な役割を担っています。
そのスプールリングにバリアコートを施すことで、少々の衝撃でも傷が付きにくく、より耐久性がアップ。
ラインローラー
シマノの防水機構、Xプロテクトが施されたラインローラー。従来のラインローラーに比べ、ベアリングの耐久性が10倍以上にアップしています。
Xリジッドローター
アルミ合金製の金属ローター。余計な肉は削ぎ落し、剛性・耐久性に加え、優れた回転バランスが実現されています。
CI4+ハンドルノブ
シマノ独自の軽量カーボン素材CI4+がハンドルノブに採用されています。
また、滑りにくいコーティングが施されており、ハンドルを通してパワーを最大限に伝達してくれます。
21ツインパワーSWをインプレ
21ツインパワーXDでは獲れない魚を掛けてしまい、なすすべなくラインを切られた経験をキッカケに21ツインパワーSWを購入しました。その辺のよくある堤防であれば21ツインパワーXDで十分かと思いましたが、考えが甘かったです。
21ツインパワーSWで初めて掛けたのは80㎝のブリ。
普段使っているM+のロッドに合わせた21ツインパワーXDでは、このクラスの魚になると、ドラグを出しながら5分以上やりとりをしてやっと寄せることができる、といった具合ですが、XHのロッドに合わせた21ツインパワーSWではポンピングすらせずリールのパワーだけでゴリ寄せることができました。
リールはパワー負けしていないけど、扱う人間のほうがパワー負けしているという感じ。
リールの真の性能を体感するべく、遠征して巨大シイラも狙ってみました。
PE4号を巻いて挑んだパワー勝負、さすがにドラグがギュルギュルと出されてしまいましたが、そこはヒートシンク。10数m先で掛けて一気に100mほど出され、遥か彼方でシイラにジャンプされましたが、ドラグは少しも熱が篭っておらず、10分ほど寄せては出されてを繰り返しようやく手に取ったシイラはなんと140㎝!
これだけのサイズの魚を掛けてもドラグは最後までしっかりと性能を落とさず機能してくれました。
リジッドサポートとヒートシンクの恩恵でしょう。
24ストラディックSWでも獲れない魚ではないでしょうが、恐らくこれだけやり取りすればドラグに熱が篭ってしまい、不安になるファイトを強いられることになるのではないでしょうか。
より大型魚を想定するのであれば、やはりツインパワー、あるいはステラクラスのリールを扱うべきだと思います。
ちなみに21ツインパワーSWを使用する前はダイワのレグザを使用していましたが、トップウォーター使用時に頻発していたライントラブルが21ツインパワーSWでは今まで一度も起こっていません。
特に昨今の賛否両論ある密巻き仕様でないだけに、そのあたりは気に掛けることなくブンブンキャストすることができるのも嬉しいポイントです。
まだ使用を開始して2年足らずですが、ゴリシャリ感や巻き心地の変化は今のところ感じられません。ラインローラーについても、Xプロテクトのおかげかノーメンテで今でもクルクルとスムーズにベアリングが回転しています。
道具の扱いは雑なほうで、ご覧の通りハンドルノブは傷だらけになってしまっていますが、飛距離の要でもあるスプールリングは傷ひとつありません。
シマノ公式ページに、バリアコートスプールリングをヤスリにかける動画がありますが、あれは誇張でもなんでもなくやはりタフなスプールリングで間違いありません。
24ストラディックSWでは恐らく搭載されないのではないでしょうか。剛性・耐久性能についてもやはりツインパワーSWとは圧倒的な差になりそうです。
まとめ
24ストラディックSWが2024年7月発売予定となっていて、最新機種を買うべきか、もしくは上位機種を買うべきかで迷っている人も少なくないでしょう。
コスパを重視するなら24ストラディックSWに勝るリールはありません。これは断言できます。
しかし、20㎏も30㎏もあるような大型魚を相手に、より安定したファイトをしたければ21ツインパワーSW、もしくは19ステラSWを購入するべきでしょう。これら上位機種で獲れて24ストラディックSWでは獲れない魚が確実に存在します。
中でも21ツインパワーSWはコスパも良く安定したファイトが見込めるバランスの良い中堅機。活躍すること間違いありません。
2024年夏は24ストラディックSWに湧くアツいシーズンになりそうですが、上位機種の21ツインパワーSWも視野に入れてみてはどうでしょうか。
コメント
とても良いインプレでした。
そういうコメントは大変励みになります。
ありがとうございます。