車で行ける身近な堤防から150cm級のシイラが釣れる、釣り人にとっては夢のようなお話。
そんな夢のような堤防が長崎には存在します。
このページではおすすめルアーやローカルルール、注意事項について詳しく解説します。
場所は長崎県平戸市の堤防
具体的なポイントについては言及していませんが、このページに辿り着いた方はすでに経験者、または漁港名をご存知のどちらかであると思います。
そうでない方は、ページ内にたくさんヒントを散りばめていますのでお調べになってください。
有名な漁港は2ヶ所ありますが、このページではそのうち1ヶ所の写真をたくさん載せています。
九州北部に複数店舗をかまえている某釣り具屋ホームページにもいろいろと情報が載っていますので、そちらも参考にされると良いと思います。
シイラが釣れる時期
このポイントでシイラを狙う場合、ベイトとなるのは150㎜ほどのトビウオ(アゴ)になります。
この地域特有の北東風が吹き始める9月頃からアゴが接岸し始め、それを追うようにシイラが回遊してきます。10月頃に最盛期を迎え、11月上旬まで狙うことができます。
全国的に見ればペンペンクラス(40~80㎝)が釣れるところは数多く存在しますが、長崎県平戸市のこの場所は最大150㎝にも及ぶ超ド級のシイラを狙うことができ、さらに数年に一度、2mを超えるバショウカジキまで揚がることでも知られている、まさに大物狙いのアングラーにとっては夢のようなところです。
ローカルルールが存在する
今回紹介するポイントでは、シイラを狙うにあたり、ローカルルールが存在します。
当然そのようなルールは釣り場にも記載がないため、知らずにシイラを狙っている人がいますが、守らずに釣りをすると漁業関係者や他の釣り人に多大な迷惑をかける可能性があるので、以下のことを必ず遵守して臨んでください。
きちんとしたタックルで挑む
シイラは青物の中でもかなりの暴れん坊。ましてや150㎝級ともなるとファーストランだけで100mは余裕でラインが出され、並大抵のタックルではなすすべなくフックアウトもしくはラインブレイクしてしまいます。
必ず太刀打ちできるショアジギングタックル以上のものを準備するようにしましょう。
まれにシーバスタックルで挑んでいる人を見かけますが、混雑する中でドラグをユルユルにして右往左往走り回られると周りの釣り人に迷惑をかけてしまいます。
魚を掛けたら素早くランディングまで持ち込めるようにハードなタックルで臨みましょう。
過去に、ラインブレイクにより逃がしてしまった、ルアーが付いたままのシイラが養殖網に絡まって暴れ、網が破れて魚が大量に逃げ出し大きな被害が出たことがあります。
そのため、ラインについては明確にルールが存在しており、PE4号以上リーダー80lb以上を使用しなければなりません。
まとめると以下の通りです。
ロッド | リール | ライン | リーダー | ライン長さ |
硬さH以上のショアジギングロッド(推奨) | 8000番以上(推奨) | PE4号以上(必須) | 80lb以上(必須) | 300m以上(推奨) |
道具を揃えよう
相手がメーターを超える巨大魚であるため、それ相応の道具が必要になります。
フィッシンググローブ
ラインの太さがPE4号以上、100g前後のルアーをキャストするとなると、指に相当な負担がかかります。また、ランディング時に弾いたラインで切ることもあるので、フルフィンガーのものを選ぶようにしましょう。
ランディングツール
足場の高い釣り場であるため、6m以上のランディングツールが必要になります。
一番オススメは落としタモ。ランディングネットでは上手く入れるのが難しいうえ、引き上げる際にシャフトが折れたりタモが壊されるリスクがあります。
その点、落としタモであればロープで引き上げるため、壊されたり一度ネットに入った魚が飛び出るリスクも少ないです。
ギャフ打ちでランディングすることも可能ですが、高い場所からギャフで狙い撃つのはかなりの技術が必要になります。ギャフを撃った直後に暴れられて折られることもあるので、シャフトは太いものを準備しましょう。
ライフジャケット
過去にはシイラの強靭な引きに負け、海に引き摺り込まれた人もいます。
前述の通り足場が高く、簡単に這い上がれるような場所ではないため、ライフジャケットは必ず装着しておきましょう。
脚立
堤防の場所にもよりますが、釣り場の大半は足場が高いため、上り下りする際に脚立があると非常に便利です。
途中タイヤで足場を作ってあったり、階段まで回りこんで上ることも可能ですが、釣り座は幅1m程度で狭く混雑するうえ、階段が遠いので多くの釣り人が脚立を持ち込んでいます。
その他小物類
フックを外すためのプライヤーや血抜きのためのナイフ、持ち帰るためのクーラーボックスはもちろん準備しておきましょう。
持ち物まとめ
グローブ | ランディングツール | ライフジャケット | 脚立 | その他小物 |
フルフィンガー必須 | 足場6m以上の高さで使える落としタモもしくはギャフ | ジャケット(固型)タイプ、自動膨張タイプどちらでもOK | 釣り場が高いためあると便利 | プライヤー、ナイフ、クーラーボックスetc |
場所取りについて
この漁港を利用する人々は、夜明け前の暗い時間に来てクーラーや落としタモを置いたり、ロープを張って場所取りをしています。
ただし、クーラーなどの高価なものは盗まれるリスクがあることを覚悟しておきましょう。
実際に盗難事件も起きています。
夜が明けて9時ごろになると帰る人が現れ、ポイントも次第に空いてくるのでそのタイミングで釣りを始めるのも手です。
シイラは日中に回遊してくることもザラにあるので、特に早起きする必要はありません。
夜明けや夕マヅメに集中するより、長い時間粘って回遊を待ったほうが好釣果に恵まれます。
おすすめルアー
前述の通り、ベイトは150㎜前後のトビウオ(アゴ)です。
必ずしもシイラが海面付近を泳いでいるわけではないため、80~100g前後のジグでも釣れることはありますが、トビウオは普段表層を泳いでいるため、一番反応が良いのはトップウォーター系のルアーになります。
青物用に各メーカーから様々なトップウォータープラグが発売されていますが、中でも一番のおすすめはタイドプールのアゴペンです。
これはご当地ルアーであり、釣り場からほど近いコンビニ、もしくは釣り具屋で販売されているので現地で購入するようにしましょう。
値段は1つ1000円でフックが付いていない状態で販売されているため、リングとフックは用意しておきましょう。
アゴペンの使い方
アゴペンは重量が80~100gほどあるため、普通に巻けば海中を泳ぐことになりますが、前述の通り狙うべきは表層。
キャストしたら素早く糸ふけを巻き取り、ロッドを立てて高速でリトリーブし、まるでトビウオが海面から飛び上がるようにスキッピングさせながら誘うのがセオリーな釣り方となります。
現地に行けばわかりますが、釣り人の9割がアゴペンをスキッピングさせながら釣っています。
他のトップウォータープラグではダメなのか、というとそんなこともないんですが、ベイトであるアゴが接岸しやすい条件として挙げられるのは5m/sを超える強い北東風が吹き荒れる日。
そのため、空気抵抗の大きいプラグでは飛距離が出せないうえ、飛距離を稼ごうとすればシルエットが大きくなりすぎるため、アゴペン以上に適したルアーが存在しません。
堤防の真下を回遊していくこともあるので、可能性がないワケではありませんが、一番活躍するルアーは間違いなくアゴペンになります。
タックルセッティングは無理のないように
いくら周りの迷惑にならないように、といってもガチガチにドラグを締めておく必要はありません。
タックルと自分の力量に合うセッティングにしておきましょう。
大型のシイラは大人でも負けてしまうほどに強力です。体験すればわかりますが、海に引きずり込まれるのも納得のパワーを有しています。そうならないためにも、ドラグは自分が耐えうる程度に締めるようにセッティングしておきましょう。
また、ファイト中にシイラの強靭なパワーに糸が耐えきれず破断してしまい、その反動で飛んできたラインが顔面に当たって救急車で運ばれた人もいます。なるべく早くランディングに持ち込むことは大事ですが、そうは言ってられない大物が掛かることもあるので締め過ぎには注意しましょう。
釣り場にも周りにも気配りを
かなり広い釣り場ではありますが、最盛期には10mもない間隔で釣り人がずらーっと並び大変混雑します。
見えているシイラに夢中でキャストし、巨大なフックが隣人に刺さって大けがをした人もいるので、周りの気配りは怠らないようにしましょう。使う道具が大きいぶん、そして狙う魚が大きいぶんリスクも大きくなることを肝に銘じておきましょう。
横取りもご法度です。ナナメにキャストして隣人の邪魔にならないように気をつけましょう。トラブルのもとです。
最後に、人として当然の行動をとるようにしてください。
過去に釣り禁止の検討が何度もされています。ゴミの放置やトイレではない港内で用を足すなど、漁港関係者や利用者が迷惑を被る行動はしないようにしましょう。
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