あの配信者でもトラブるの!? 24ツインパワー

インプレ
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2024年シマノ新製品の中で一番注目を浴びた24ツインパワー。5月にはすべての番手が出揃い、すでに購入した人のレビュー待ちで、まだ買うのを検討している人も少なくないことでしょう。

大手ショッピングサイトやYouTubeで配信している人たちのレビューを見ていると、とても良い意見が多く、皆さんが一番気になっているライントラブルについては22ステラから改善されている部分もあり、ほとんどの人が買って満足をしているようです。

しかし、先日、影響力のある配信者が24ツインパワー使用時に過去体験したことのないライントラブルに見舞われたという動画を配信したことで話題になっています。

きじはたこさん

その動画配信者はきじはたこさん。

名前の由来ともなっているキジハタなどのロックフィッシュゲームをメインに、エギングや青物、ライトゲームといろいろな釣りに精通されており、また、タックルインプレッションなど参考になる動画をたくさんアップされていて、YouTubeのチャンネル登録者数もおよそ8万人(2024年5月現在)とかなり影響力のある方です。

24ツインパワーに関する動画も3本配信されており、こちらの動画では技術特性の説明や巻き感、過去ツインパワーやステラとの対比を交えて解りやすく解説されています。

向かい風爆風というライントラブルが起こりそうな過酷な条件下でのテスト動画もアップされていますので参考になると思います。

ちなみにですが、きじはたこさんが配信されている動画の中で、ロックフィッシュをやっているアングラーなら誰もが憧れる伝説の根魚「スジアラ」が大群でボイルするという衝撃的なシーンが収められた回が個人的には一番オススメです。

問題の動画

いつも通りロックフィッシュゲームをするため磯での釣行を開始したきじはたこさん。

順調に釣果をあげていた矢先、突如発生したライントラブル(問題のシーンは13:21~)

キャストした瞬間、ビュルビュルビュルという嫌な音とともにスプールから放出されるライン。確認すると、下糸が放出していく上糸に絡まり、その影響で下糸が切れてしまったようです。

密巻きが原因なのか

実釣を終えて何が原因だったのかを調べたところ、トラブルを起こす直前、巻き取ったラインが1巻きは浮き、1巻きはスプール下部に落ちており、キャストした際にそれを巻き込んでしまったという事実が明らかになりました。

動画内より引用

動画内では、たまたまこのときは密巻き(スローオシュレート)だから気をつけなければいけないという考えが抜け落ちていた、フェザリングをしていなかった、というような説明をされていますが、それはユーザー側の落ち度ではありません。シマノが24ツインパワーを汎用機として販売している以上、他のクロスラップ式リールと同様の使い方ができなければ、とても汎用機とは言えないからです。

今回のこの動画のライントラブルに関して、当人も仰っている通り密巻きが原因なのかと問われればそれはどうかわかりません。他のクロスラップ方式のリールを使用していても同じように下糸と上糸が同時に放出されトラブルを起こすことはままあります。

しかし、問題はその頻度。毎釣行このようなトラブルが起きるようであれば、やはり密巻きが原因なのではないかと疑わざるを得なくなってしまいます。

今後も使用を続けて検証していく、とのことなので続報を待ちたいところです。

ライントラブルを回避するには

何も気にせず普通に使用してライントラブルが起こらなければ、それに越したことはありません。密巻きリール使用者の多くがそういったトラブルに見舞われることなく、満足して使用しているようです。

もし、24ツインパワーを使用していて、どうしてもライントラブルを起こす確率が高い気がする、という人は下記を実践してみましょう。

フェザリング

スピニングリール、特に最近のクロスラップ方式では出来なくてもあまり影響はありませんが、ベイトリールではバックラッシュを抑えるべく必須のテクニックになります(ちなみにベイトリールではサミングという)。キャスト時にスプールエッジに指を添えて余計なラインが放出されないように調整する技術で、着水時にラインを押さえれば糸ふけがない状態で巻き取ることができ、トラブルの低減に繋がります。

ルアー着水後のリーリングに気をつける

ベールがスプールの下部にある状態
ベールがスプールの上部にある状態

スローオシュレート搭載機は特にベールが下部にある場合、そしてそれがルアー着水後と重なった場合に、ラインテンションが足りずスプールからラインが脱落してしまいやすい、といった意見を聞きます。

やはり確認することが一番のライントラブル対策になる

ルアー着水後はラインテンションがしっかりかかっているか、ラインローラーに糸が乗っているかを確認するようにしましょう。毎投毎投気にかけるのは大変ですが、意識するのとしないのとではトラブル発生率に大きな差が出ることは確かです。

ハリ・コシのあるラインを使用する

ハリ・コシのあるラインに巻き直したところ、トラブルが解消されたという声も少なくありません。

もし柔らかめのラインを使用しているのであれば交換してみましょう。



ラインの量を減らす

どのようなリールにも言えることですが、ラインの糸巻量が多ければ多いほどライントラブルを起こす確率は高まります。少なすぎるとスプールエッジとラインの摩擦抵抗が大きくなり飛距離が落ちてしまうので、適切な糸巻量にする必要があります。

リールのラインキャパいっぱいに巻いている状態でトラブルが起きてしまう人は糸巻量を7~8割に減らしてみましょう。

リスクを知っておこう

優れたキャストフィールに加え、飛距離も伸びるといった魅力的なメリットが詰まった昨今のリール、シマノの密巻き機たち。

しかしながら、22ステラ、23ヴァンキッシュ、24ツインパワーとライントラブルが起きやすいと感じる人が散見されるため、購入者はそのようなリスクがあるということを覚悟しておかなければなりません。

実際に購入しライントラブルで悩んでしまっても、すぐに手放すのではなく、前述したようないくつかある対策を施してみましょう。

日本が誇るシマノのリール、決して粗悪な物ではありません。フィーリング、ドラグ性能、耐久性、どれも一級品であることに間違いなく、密巻き機が賛否両論ある中で今もなおステラが最高のリールであるという評価を受けているのがその証拠です。

とはいえダンマリのシマノにはこの論争について公式の見解を発表していただきたいところ。

今後の対応に注目です。



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